庭に物語を宿す

~外構屋が大切にしている「シンボルツリー」の役割~


こんにちは。栃木県小山市で外構工事・庭づくりを行っている「株式会社ガーデン倶楽部」の渡辺克彦です。

今日は、外構の中でも特に“心”を込めてご提案しているもののひとつ、シンボルツリーについて、私自身の想いをお話ししたいと思います。


シンボルツリーは“デザイン”ではなく“記憶”

よく「この家にはシンボルツリーを入れましょう」とご提案すると、お客様の中には「必要ですか?」と首をかしげる方もいらっしゃいます。

でも、私が考えるシンボルツリーの役割は、単なる“飾り”ではありません。

それは――
家族の思い出や成長を刻んでいく存在です。


木と一緒に暮らすということ

玄関先に植えたハナミズキが、毎年春に花を咲かせる。
お子さんの誕生日に合わせて植えたヤマボウシが、ぐんぐん大きくなっていく。
夏にはアオダモの木陰で、ワンちゃんが涼んでいる。

そんな風に、庭の木が日々の風景に溶け込んでいくことこそ、外構の魅力だと私は思っています。

家を建てた年、引っ越しの日、家族が増えた日――
木は何も言わず、でも確かにその時を一緒に過ごしてくれます。


シンボルツリー選びは「外構屋のセンス」が出る

もちろん、シンボルツリーとひとことで言っても、

  • 落葉樹か常緑樹か
  • 根張りの強さやメンテナンス性
  • 地域の気候との相性
  • 建物や外構デザインとの調和

など、プロの目で見ないといけないポイントがたくさんあります。

私たちは、お客様の暮らし方や好みはもちろん、将来の剪定や樹形の変化まで見越してご提案しています。

たとえば、

  • ナチュラルな雰囲気が好きな方には「アオダモ」や「ジューンベリー」
  • 落ち葉を気にされる方には「ソヨゴ」や「シマトネリコ」
  • 花を楽しみたい方には「ヤマボウシ」や「ハナミズキ」

それぞれの木にストーリーがあり、それをどこに、どう植えるかが、外構の“完成度”を大きく左右します。


■ “植える”ではなく、“迎える”という感覚

私がシンボルツリーをお客様の庭に提案するとき、大切にしている言葉があります。

それは「植える」ではなく、
**「木を迎え入れる」**という感覚。

家族のように、
これから長く一緒に時を重ねていく存在として、
お庭に“迎える”木。

そこに込める想いや、愛着の深さは、何年経っても変わらないものです。


最後に:木のある暮らしは、ちょっとだけ豊かになる

庭に木があるだけで、
朝の光の差し込み方も、風の音も、季節の気配も変わります。

「忙しい毎日だけど、ふと木を見てほっとする」
「子どもが木に名前をつけて話しかけている」
そんなエピソードを、お客様からよくいただきます。

それが、外構の仕事をしていて一番嬉しい瞬間です。

ぜひ皆さんも、お庭に“物語を宿す一本の木”を迎えてみませんか?
私たちガーデン倶楽部が、責任をもってそのお手伝いをさせていただきます。


株式会社ガーデン倶楽部
代表取締役 渡邉克彦